こんにちは!ライターのまつです。これまで西都ゆるなびでは西都市とアートをテーマに未来未完成美術館 ニュージアムや神楽館をご紹介してきました。
今回は西都市の三納にこれまたスゴイ芸術家がいるという情報を得て、早速会いに行ってきました。
西都市三納に佇むふくろう工房
西都市街地から車を走らせることおよそ15分、田園風景が広がる三納の道にふくろうの看板が見えてきました。
こちらで活動するのは、作品の展示兼アトリエのふくろう工房を営む芸術家、柳本正雄さん。柳本さんは木工作品に絵画と心を込めて作品を作り続けており、その才能が今脚光を浴びています。
穏やかなオーラに包まれた柳本さんに迎え入れていただきお話をきくことができました。
65歳にして絵画をはじめる
1942年愛媛県生まれの柳本さんは中学卒業後、大阪に就職し横浜、東京など職業と共に転居。その後宮崎に移住してきたそうです。
65歳で高鍋美術館の水彩教室にて宮越博先生から絵を学びはじめて画家としてのキャリアがスタート。その後高橋和平先生に師事し、本格的に絵画の指導を受けてきたという。
絵を描き始めてから洋画家の大上敏男さんなど様々な人との出会いがあり自身の作品も変化を重ねて廃屋というテーマにいき、美術作品公募展の二科会では5回入選しその実力が認められはじめます。
65歳という年齢から始めた絵画の道が、柳本さんの多くの可能性の扉を開かせることになりました。
木工額縁を作るきっかけ
絵を描き始める前から趣味で木工作品・バードカービングの制作をやっていた柳本さん。絵を描き始めたのと同時期に自身が描いた絵を入れる用として木工額縁も手がけ始めたといいます。
木工作品に使用している素材は欅などの天然木をはじめ、今は手に入らないという屋久杉も使用しているとのこと。まだ屋久杉が流通していた頃にたまたま端材を譲り受けて作品に使うことが出来ているそうです。
最初は木工作品が中心だったことから、アトリエの名前がふくろう工房になったと教えてくれました。
人生初の個展「81」を開催
絵を描き始めてから16年後の2023年6月に81歳にしてギャラリールートフォーにて人生初個展「81」を開催。初個展では天然木を使用した額縁や絵画を展示販売され、それが大好評。
これまでに地域の朝市に100回出展して木工作品を販売されていたそうですが、なかなか売れず苦しんだこともあり、今回の初個展での盛況ぶりには柳本さん自身驚かれたそうです。なんと展示していた木工額縁は完売!
柳本さんの作品がより多くの人に知れ渡るきっかけになった個展となりました。
アトリエ見学と展示作品を観賞
アトリエの中は柳本さんが飼っているワンちゃんがいてとても賑やか。中は作業スペースと展示スペースに分かれていて、たくさんの数の作品を生で見ることができます。
現在も奥様と絵画教室に通われているということで、絵画教室で描かれた自身の作品と奥様の作品も展示されています。花を描いた奥様の作品もすごく上手ですね。
2023年11月には「夫婦展」と題してrassemblerラソンブレで柳本さんの作品と一緒に奥様の作品の展示会も開催されたそうです。
絵画教室で描いているという色鮮やかな作品とは対照的に落ち着いたトーンで描かれている廃屋をテーマにした作品も多数展示されています。
どこか寂しい雰囲気が心に深く残ります。
屋久杉や天然木を使用した額縁は一つ一つが個性的で、他では味わえない重量感があります。木の木目も美しく唯一無二の貴重な作品です。
木工作品のハードカービングも細部まで細かく作り上げられていて、ただただその技術力に感服。
現在は毎年製作している干支の木工作品も製作中とのことです。
※展示されている作品は販売もされています。作品が気になる方は来館時にお声がけ下さい。
eto展タツ博にも行ってきました
2024年1月17日から28日まで、ギャラリールート4で開催される合同展示会「eto展タツ博」にも柳本さんが出展されるということで行ってみました。取材のときは制作の途中段階だった作品はどのように仕上がったのでしょうか。楽しみです!
「eto展タツ博」は19名のアーティストの方が2024年の干支である辰をモチーフにした作品を展示した合同展示会。
絵画、雑貨、ハンドメイド作品など個性の溢れる作品が並んでいます。
柳本さんの木工作品も展示されていました。細部まで細かく描写され迫力の中にも可愛さがある辰です。
柳本さんの人柄出ているとても素敵な作品ですね!
こちらも柳本さんの作品。木工品に辰の画が力強く描かれています。
木の色や木目も様々で一つとして同じものがありません。
新年から縁起のいい作品を見させていただきパワーをもらいました!
何かをはじめるのに遅すぎることはない
西都市三納のふくろう工房さんには「好きなことで挑戦し続ける画家であり木工職人の芸術家・柳本正雄さん」がいました。
絵画や木工作品に興味がある、柳本さんのことが気になるという方はぜひ一度足を運ばれてみてください!
西都市とアートの記事は下記リンクから読めます!
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