REPORT特集

宮崎県西都市「えびす堂」店主インタビュー|まちに寄り添い続ける老舗和菓子店

2025.09.24



宮崎県西都市の「えびす どう 」は、1957年創業の地元から愛される「和菓子店」の一つです。

2代目店主の松元 英敏 まつもと ひでとし さんに、お店のこだわりや思い、今後の展望などについてお話しを伺ってきました。「えびす堂」ならではの魅力をぜひ知ってくださいね。

西都市のえびす堂|継承ストーリーと店名の由来

「えびす堂」の現2代目店主が、なぜ宮崎県西都市の地元に愛される和菓子店を継ぐに至ったのか。その経緯と店名の由来についてご紹介します。

現2代目店主 松元さんの継承ストーリー



昭和32年に創業した「えびす堂」。現店主の松元さんは、西都市で生まれ育ちました。高校を卒業するとすぐに上京し、日本菓子専門学校で菓子づくりの基礎を学びます。

さらに実践を積むため、名古屋の和菓子店に入り、3年間修行。基礎からみっちり菓子職人としての腕を磨きました。

宮崎に戻ってからは、和菓子・洋菓子を扱う複数の菓子店に勤務し、約6年にわたり幅広い菓子づくりに携わります。素材の扱い方や洋の技法などを学んだこの時期が、後の菓子づくりに大きな糧となりました。

こうして十分な修行を経たのち、故郷である西都へ戻り、父が創業したえびす堂を継承します。これまでに積み上げてきた経験を生かしながら一歩ずつ店を支え続けました。

以来、父の代から続く暖簾を守りつつ、自らの技を重ね、地元に親しまれる和菓子店として歩みを続けています。

店舗名の由来



「えびす堂」という名前は、日本古来の「福の神」であり、七福神の一柱でもあるえびす様にちなんでいます。さらに、移転前の店舗が「えびす通り」にあったことも重なり、縁起の良い名を掲げることになりました。

まちの人々に親しまれる存在でありたいという思いが、この店名には込められています。

えびす堂店主インタビュー|苦労と喜び、そしてこれから

「えびす堂」の店主である松元さんに現在に至るまでの苦労や喜び、そして今後の展望についてお話を伺いました。

お店を継いで大変だったこと



お店を継いだ時は人口も多く、景気も良くて作れば売れる時代でした。だから大変というよりも楽しくやってきたんです。ただ今は人口が減って、コンビニやスーパーも増えてきて…やっぱり今の方が商売は難しいですね。

お店を継いで良かったこと



やっぱりね、美味しいと言ってもらえるのが一番嬉しいです。長く元気に続けてこられて、お客さんが地元のお菓子を楽しみに来てくれる。それが励みになっています。

常連さんがずっと通ってくださるのも本当にありがたいことです。

今後の展望



これからもできる限り続けていきたいと思っています。長年支えてくださったお客様の声に励まされながら、一つひとつ丁寧にお菓子を作り続けたいですね。

地元の方に喜んでもらえるのが一番ですし、えびす堂らしい味を守りながら、これからも日々できることを大切にしていきたいと思っています。

えびす堂のこだわり

えびす堂のこだわりは、松元さんが自ら積み重ねてきた経験を活かし、素材の持ち味を丁寧に引き出す菓子づくりにあります。派手さを追うのではなく、一つひとつを丁寧に仕上げることで、素朴でありながら深い味わいを実現しています。



西都市ならではの銘菓も数多く揃っています。人気No.1の「カラーピーマンパイ」は、白あんに完熟カラーピーマンを練り込み、しっとりしたパイ生地で包んだ看板商品。ほのかに香るピーマンと上品な甘さが絶妙です。



沖縄産黒砂糖を使った餅菓子逢初(あいぞめ)は、西都市に伝わる神話「逢初川」にちなんで名付けられ、くるみの食感と甘じょっぱい風味が後を引きます。

えびす堂が誇る逸品「ざるチーズ」はフランス産の芳醇なチーズと地元の生クリームを使用し、ふわふわ軽い新食感で爽やかな味わいが楽しめます。

その他にもチーズ饅頭、夏の涼を感じる水菓子、わらび餅、期間限定のいちご大福などの定番商品が揃っています。伝統と革新を両立させながら、地元でしか味わえないお菓子づくりを続けています。

まちに寄り添い続ける老舗和菓子店

昭和32年の創業から、地域とともに歩んできた「えびす堂」。店主の松元さんの経験と技が生み出す菓子は、素朴でありながら確かな味わいで、多くの人に親しまれています。

西都市ならではの素材を生かした銘菓の数々は、日常のおやつにも、大切な人への贈り物にもぴったり。訪れた人の心に温かさを残す和菓子店です。

西都市を訪れた際には、ぜひ一度、えびす堂の銘菓を味わってみてください。きっとまちのぬくもりを感じられるはずです。

この記事を書いた人

まつ

2023.01に宮崎県西都市に移住してきた「まつ」です。

西都市地域おこし協力隊として、移住者目線で西都の魅力を発信しています。