宮崎県西都市の「中華料理
南園楼 」は、1987年創業の地元から愛される「中華料理店」の一つです。
杉尾 覚 さんに、お店のこだわりや思い、今後の展望などについてお話しを伺ってきました。「中華料理 南園楼」ならではの魅力をぜひ知ってくださいね。
西都市の中華料理 南園楼|創業ストーリーと店名の由来
「中華料理 南園楼」の店主である杉尾さんが、なぜ宮崎県西都市に中華料理店を開業するに至ったのか。その経緯と店名の由来についてご紹介します。
「南園楼」開業までの道程
店主の杉尾さんの料理人としての原点は、小学生時代にさかのぼります。
西都市で生まれ育った杉尾さんは幼いころからうなぎや魚をさばき、時には自家飼育の鶏をしめて料理をしていたといいます。
血抜きから羽むしり、内臓処理までを自ら行い、父親の晩酌の肴を用意していたというその姿は、すでに料理人でした。
中学校卒業後すぐに宮崎観光ホテルへ就職。料理人としての人生をスタートさせました。
そんな幼少期の経験があったからこそ、ホテルに入社した当初から魚も鶏もすぐにさばける技術があり、先輩たちを驚かせるほどだったそうです。
配属されたのは中華部門。当時は料理の世界へ入る若者も多く、部門移動もままならない時代。杉尾さんは「ホテルで働けるだけで夢のようだった」と語り、与えられた環境の中で技を磨き続けました。
ホテル勤務は13年に及び、調理技術はもちろん、大規模な宴会運営や接客の現場からも多くを学びました。
ホテル時代には、東京の京王プラザホテルへ研修に出向く機会もありました。そのときに中華料理界の重鎮である
周 富徳 さんと共に厨房に立ち、直接指導を受けたという経験は、今でも心に残る「一生の宝物」だと語ります。
ホテル退職後は、「コース料理を出したい」というラーメン店の依頼を受けて転職。料理だけでなく、一般客への対応や店舗経営の基礎なども学びました。
さらにその後、ホテル時代の師匠が営む中華料理店でも2年間働き、「自分の店を持ちたい」という思いがより一層強くなっていきます。
そして昭和63年8月に知人たちの応援にも背中を押され、西都市に中華料理 南園楼を開業。平成7年には現在の場所に移転し、地元に根ざした店づくりを続けています。
店舗名の由来
「中華料理 南園楼」という店名の由来は、杉尾さんが宮崎観光ホテル時代に研修で訪れた、京王プラザホテル内の名店「
南園 」にあります。
その味と技に感銘を受けた杉尾さんは、多くの学びを得たこの店の名を、自らの店の冠しました。
「南園」は、南国・宮崎という土地にもぴったりの響きだったことも、店名に選んだ理由のひとつです。
そして「楼」という字には、古代中国で二階建て以上の格式ある建物を意味する由緒があり、またその漢字の形が「桜」にも似ていることから、「西都原の桜」を想起させる象徴としても選ばれました。
中華料理 南園楼 店主インタビュー|苦労と喜び、そしてこれから
「中華料理 南園楼」の店主である杉尾さんに現在に至るまでの苦労や喜び、そして今後の展望についてお話を伺いました。
お店を続けていくなかで大変だったこと
いちばん大変だったのは、やっぱり開店のときですね。資金も設備もない状態からのスタートで、どうにか開業にこぎつけたって感じでした。
必要な道具や内装も全部自分で少しずつ揃えて、小さな店から始めました。
あの頃はなんとか一日分の売上が出ればいいって、そんな気持ちで必死にやってましたね。朝は市場に走って、戻って仕込みして、営業して、片付けて…とにかく毎日バタバタでした。
材料も無駄にできないし、どうやったらお客さんに喜んでもらえて、ちゃんとお店を続けていけるかって、ずっと考えながらやってました。
料理をつくるだけじゃなくて、経営って本当に大変なんだなって実感しましたね。
お店を続けてきて良かったこと
いちばんは、やっぱり人とのつながりです。子どもを連れて来てくれてたお客さんが、今じゃその子どもが親になって、自分の子を連れて来てくれる。
何十年もお付き合いが続いてるって、本当にありがたいことですよ。『また来たよ』って声かけてもらうたびに、やっててよかったなって思います。
あと、ホテル時代も含めてですけど、ほんとにいろんな人と出会えました。プロ野球キャンプの時期には、巨人の王さんや長嶋さんがご家族と一緒に食べに来てくださって、間近で話す機会もありました。本当に貴重な経験でした。
今後の展望
今後はお店は息子に任せていきたいと思っていますね。
孫も調理師学校に通っていて、これからどう育っていくのか楽しみです。もう土台はできてると思うので、あとは若い世代のやり方で、新しい南園楼をつくっていってくれたらいいなと思ってます。
私としては、店を持つこと、家を建てること、そのふたつの夢は叶いましたから。もう、安心して次の世代に託したいと思っています。
中華料理 南園楼のこだわり
「南園楼」といえば、やはり看板メニューは唐揚げ。1日で8〜10kgを仕込む日もあるほどの人気ぶりです。
冷凍ものは一切使わず、使用するのは新鮮な生の鶏肉のみ。部位ごとのカットの仕方や揚げる温度・時間にも工夫を凝らし、肉汁を閉じ込めて冷めてもおいしく仕上がるように計算されています。
添えられるタレも完全オリジナル。唐揚げだけでなく、天ぷらや揚げ物全般にも合うように、店主が試行錯誤を重ねて生み出した深みのある味わいです。
地域の方々に長く愛されている理由のひとつが、ボリュームたっぷりでコストパフォーマンスの高いランチメニュー。
南園楼の料理は、すべて注文を受けてから一品ずつ丁寧に調理されており、作りおきや加熱済みのものに頼らないあたたかみが魅力です。
メニューには、ホテル時代に培ったレシピをベースに、杉尾さんならではのアレンジを加えた料理が並びます。
年配のお客さまにも食べやすい、ヘルシーでやさしい味わいの料理を意識するなど、味・量・価格のすべてにおいて、地域に根ざした店づくりを大切にしています。
中華料理 南園楼で本格中華料理を
ホテル時代に培った料理人としての技、そして地元への深い愛情をもとに始まった「中華料理 南園楼」。
手間ひまを惜しまず丁寧に作られた料理が何世代にもわたって愛される理由です。これからも受け継がれる味と想いが、新たな時代へとバトンが繋がれていきます。
西都市に訪れた際はぜひ南園楼で本格的な中華料理をぜひ味わってみて下さい。