REPORT特集

西都古墳まつり | 神話の息吹がよみがえる「炎の祭典」に密着!

2024.11.24



毎年11月の第一土日に宮崎県西都市で開催される「西都古墳まつり」。その初日に行われる壮大な歴史と神話が交錯する「炎の祭典」は、最も注目される催しです。

「炎の祭典」では、ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの物語が五弦箏やオカリナ、太鼓といった古代楽器の演奏と、伝統の舞によって再現されます。

今回は、2024年11月2日に開催された「炎の祭典」の幻想的な雰囲気と、参加者たちを古代の世界に引き込むような魅力を存分にお届けします。

古墳まつりの序章となる「御神火トーチリレー」



「炎の祭典」で重要な役割を果たすのが、高千穂町から採火される「ニニギノミコトの御神火」。

この炎は、 天孫降臨 てんそんこうりん の地として知られる高千穂町の高千穂神社で採火され、リレー形式で西都市へと繋がれていきます。



炎がリレーで繋がれていく様子は、神話と現代を結ぶ象徴のようで、見る人に神聖な印象を与えます。

2024年10月29日の夜、到着式があいそめ広場で行われ、ついに「ニニギノミコトの御神火」が西都市に到着。まるで古代から受け継がれてきた光を目の当たりにするようで、多くの人々が息をのむ瞬間となりました。



到着式で披露されたのは、観客を魅了する、力強くも繊細な三皇子の演舞。

三人が力強い動きで舞台を駆け巡り、その堂々たる姿に会場は拍手と歓声で包まれ、伝統の美しさが心に響く瞬間となりました。

都萬神社で採火されるコノハナサクヤヒメの御神火



宮崎県西都市に位置する 都萬神社 つまじんじゃ は、コノハナサクヤヒメが御祭神として祀られる神社です。炎の祭典が始まる前に都萬神社でコノハナサクヤヒメの御神火が採火されました。



「コノハナサクヤヒメの御神火」は、神話と深い関わりを持つ都萬神社で採火され、炎の祭典に運ばれる神聖な火です。火が灯される瞬間、社殿は静寂に包まれ、まるで神々の息吹が舞い降りたかのような厳かな空気が漂います。



炎はその場にいるすべての人を古代へと誘い、コノハナサクヤヒメの物語を現代に生きる私たちに語りかけているかのようです。

幻想の夜を彩る「炎の祭典」

2024年はあいにくの雨に見舞われ「たいまつ行列」が安全を考慮して中止となりましたが、雨上がりの夜空のもとで「炎の祭典」を迎えました。

御神火を繋ぐ「たいまつ行列」



たいまつ行列(写真提供:西都市観光協会)

※2024年は雨天中止となったため、掲載している写真は過去のものです。

「たいまつ行列」は、数百人が手にしたたいまつの炎が揺らめく、壮大で幻想的な光の行列です。

高千穂町で採火されたニニギノミコトの炎と、都萬神社で採火されたコノハナサクヤヒメの炎が引き継がれながら、参加者は歴史の道「記紀の道」を通り、御陵墓前広場を目指して進んでいきます。

たいまつの炎を掲げた行列は、西都古墳まつりでしか見られない特別な光景で、訪れた人々の心を深く揺さぶります。

特に石貫階段から見下ろす景色は圧巻で、まるで古代と現代が交錯するかのような壮大なシーンが広がり、神話の世界へと引き込まれるような感覚に包まれます。

炎の祭典の幕開け「西都オカリナキッズ」



炎の祭典の幕開けを西都オカリナキッズ、妻高合唱部、楽団の音色で彩ります。



夜の静寂を破り、炎が立ち上る様子は、まるで古代の儀式の一幕を切り取ったような神秘的な雰囲気を漂わせ、観客を幻想の世界へと誘います。

ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの登場「神話の始まり」



神話の主役である二人が神聖な炎と共に登場すると、観客は物語の中に引き込まれ、まるで神々が目の前で舞い降りてきたかのような緊張感が会場を包みました。



神話に息づく歴史が動き出す瞬間であり、観客も静かに見守りながらこの始まりを受け入れます。

優雅な動きで描かれる神話の一幕「女人の舞」



ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの入場に続いて、「女人の舞」が始まります。

「女人の舞」は、18人の女性が古代衣装をまとい、優美に舞いながらニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの出会い、結婚、そして二人を祝福する人々を表現する美しい演目です。



舞台に現れる女性たちが、優雅でしなやかな舞を披露し、まるでコノハナサクヤヒメの美しさを象徴するような動きが繰り広げられます。

女性たちの柔らかい動きとその表情が、観客に神話の世界の儚くも美しい一場面を描き出します。



女人の舞の中盤には、会場の中央に設置された 無戸室 うつむろ に火が灯されると、会場全体が一瞬で神聖な空気に包まれました。



無戸室の中で揺れる炎は、まるで古代の儀式そのもの。炎の光が古墳とまつりの舞台を照らし、観客はその壮麗な光景に息をのみます。

力強さと荘厳さが交錯する「武人の舞(剣・棒)」



武人たちが剣を手に登場し、「武人の舞」が始まります。勇ましく剣を振るうその姿は、ニニギノミコトの力強さを象徴しているかのよう。

鋭い剣の動きが静寂を切り裂き、会場は一瞬の緊張感に包まれます。武人たちの力強さと神聖な雰囲気に、観客も神話の世界の厳かさを感じるひとときです。



剣の舞に続き、たいまつを手に武人の舞を披露します。



燃えさかるたいまつを振りかざしながら踊る武人たちの舞は、闇夜に浮かび上がる炎と相まって、神秘的な美しさを感じるシーンとなります。

迫力満点の力強い舞の連続「武人の舞(長棒)」



クライマックスとなる「長棒の舞」では、長さ約2.5メートル、重さ20キログラム近い火のついた長棒を武人たちが巧みに操ります。



その迫力にただただ圧倒され、火花が舞い上がる光景は言葉にできないほどの美しさと凄まじさでした。



無戸室での壮絶な出産シーンが再現され、炎と舞が融合する中でひしひしと伝わってくる、命の儚さと力強さ。

この瞬間、炎の祭典の最高潮が訪れ、観る者全員が一体となり、神話の情景に心を奪われました。

可愛らしくも力強い「皇子の舞」



最後に披露されるのはかわいらしい皇子の舞。三人の元気な声が会場に響き渡ります。



皇子の舞は、コノハナサクヤヒメが炎の中で命がけで産んだ3人の皇子の誕生シーンを表現した舞です。



凛々しくも愛らしい皇子の姿は、神話の一場面に愛をもたらし、観客に安らぎを与えます。小さな皇子の踊りが神話の物語に彩りを加え、観客は再び神話の物語の深い世界観に浸ります。

西都古墳まつりで神秘的な体験を



今年もまた、炎とともに甦る古代のロマンが多くの人々の心を捉え、現代にいながら古代の息吹を感じる貴重な夜となりました。

ぜひ皆さんも西都の地で「炎の祭典」の神秘的な時間を体験し、古代の物語に触れてみてください。

この記事を書いた人

まつ

2023.01に宮崎県西都市に移住してきた「まつ」です。

西都市地域おこし協力隊として、移住者目線で西都の魅力を発信しています。