冬の冷たい空気にイルミネーションの光がやさしく映え、まちにも少しずつクリスマスの気配が広がる12月。
西都市街地の一角に、子どもたちの“つくりたい気持ち”が確かに育っている場所がある。「絵画造形教室アトリエモモ」は、描かずにはいられない・作らずにはいられない子どもたちにとっての、自由な創作の場所だ。
そんなアトリエモモが、12月14日(日)開催の「さいとマチナカマルシェ」に登場する。

この日は、クリスマスにぴったりな「お菓子のレイ作り」のワークショップを開催。好きなお菓子を選び、手を動かし、完成したレイを身につける。つくる楽しさと、冬のワクワクがぎゅっと詰まったその時間は、マルシェでのひとときをきっと特別な思い出にしてくれるはずだ。
自分の得意なことを、自分の選んだ場所で。
アトリエモモのオーナー兼講師・大沢なつみさんは、埼玉県出身。
東京造形大学で美術を学び、都内の子ども向け絵画造形教室で講師として働いてきた。

日々教壇に立つ中で、「もっと一人ひとりの“好き”に向き合える場がつくれたら」と感じるようになり、コロナ渦を機に働き方を見つめ直した末、夫婦で話し合い、宮崎県・西都市への移住を選んだ。
「自分の才能や得意分野を活かして社会に貢献していきたい」と大沢さん。その想いが今の活動の土台になっている。
選択肢が少ない、で終わらせたくなかった。
関東から移住したからこそ感じる、地方における選択肢の少なさ。教育環境や習いごとの数など、都市部との違いは確かにある。

「子ども達には、それをハンデだとは思ってほしくないんです。」
好きなことに出会う機会をつくることはできるし、その選択肢を増やすことは大人の役割だと大沢さんは考えている。
アトリエモモを始めたのも、「この教室が、子どもたちにとっての“ひとつの選択肢”になれたら」という想いからだった。

自分の「好き」を大切にしていい場所があること――その経験が、子どもたちのこれからをそっと支えていく。
描かずにはいられない子どもたちが集う場所。
教室には「描きたい」「作りたい」という気持ちが溢れる子どもたちがやってくるそう。広げきれない紙や道具、描ききるのに足らない時間。制限のある日常の中で、アトリエモモは描くこと、作ることが好きで、つい手が止まらなくなってしまう子たちのやる気の受け皿となっている。
1回のクラスで集まる子どもは年齢も学校も様々。にぎやかに手を動かす日もあれば、黙々と作品に向き合う静かな時間が流れる日もある。
1年生と5年生が同じテーブルを囲むクラスもあり、年上の子のやり方を見て挑戦する下級生と、教えることで自信を深めていく上級生。「お互い教え合ったり、褒め合ったりする姿はとてもあたたかい」と大沢さん。

そんな教室で大切にされているのが、子ども自身が見て、感じて、気づくこと。
たとえばデッサンでは、「ここが暗いよね」と結論を伝えるのではなく、「暗いところ、どこかにあるかな?」と問いかける。”見えたら描く。描いたら、もう一度見る”その繰り返しの中で、子どもたちは少しずつ、自分の目を信じて描いていくのだそう。
作品をつくり終わったあとは振り返りの時間を設け、手を動かした過程を言葉にすることも。道具の扱い方やルールはきちんと伝えた上で「どうしたいか」を尊重する。

「いつか大人になって、見覚えのある絵に出会ったとき、“あ、これ、あのとき習ったな”と思い出してもらえたら」
アトリエモモでは、そんな”原体験”を大切にしている。
選んで、つくって、身につける。お菓子のレイ作り。
12月14日(日)に開催される”さいとマチナカマルシェ”。
今回のテーマは「ちいさな宝物が見つかるクリスマスマーケット」となっている。大人も子どももクリスマスがもっと楽しみになるモノやコトをお届け。飲食や物販の出店に加えて、5店舗のワークショップも開催予定。

その中で、アトリエモモによる「お菓子のレイ作り」のワークショップが開催される。

色とりどりのお菓子の中から、好きなものを選び、順番を考えて、リボンを結ぶ。そこには「選ぶ」「つくる」「仕上げる」楽しさがぎゅっと詰まっている。

当日は4人が一度に体験できるスペースをご用意。親子で一緒に楽しめるため、ものづくりが初めての子どもでも安心して参加ができる。完成したレイを首にかけ、そのまま会場を歩いて楽しむことも。作って終わりではない、このワークショップならではの光景。15分から20分ほどで完成する手軽さも、マルシェの中ではうれしいポイント。持ち歩いても嬉しく、家に帰ってからはおやつとして楽しめる——そんなマルシェの余韻も楽しめる体験になっている。
“楽しい”の中に、ちゃんと学びがある。
「やるからには、楽しいだけじゃなく、学びの要素もいれたいなと思って。」大沢さんの企画するワークショップの中には、さりげない学びがちりばめられています。
たとえば、テープの切り方やリボンの結び方。お菓子の数に決まりを設けたり、順番を待ったりすることも学びの一つ。楽しさの中で、自然と道具の扱い方やルールを身につけていく。
それは、アトリエモモの教室で大切にしている考え方とも重なっている。大沢さんにとって、このワークショップは、本格的な制作の前に立つ“入口”のような存在。楽しい、またやってみたい!——その気持ちが、次の「つくる」へと自然に繋がっていく。
子どもたちの”好き”を灯すアトリエとして。
今回のマルシェへの参加には、 「もっと気軽に、ものづくりに触れてもらえたら」——そんな大沢さんの思いが込められてる。
決まった曜日や時間に通う教室ではなく、ふらりと立ち寄れるマルシェという場。そこで出会う短い体験が、「つくる楽しさ」を感じるきっかけになるはずだ。

冬のまちにひらかれる、小さな“つくりたい”の入口。マルシェでの体験をきっかけに、アトリエモモの教室を覗いてみるのもいいかもしれない。
インフォメーション

アトリエモモでは、子どもたち一人ひとりの“つくりたい”に寄り添いながら、日常の中での創作の時間を大切にしています。教室の様子や活動についての詳細は、アトリエモモのInstagramアカウントからご覧いただけます。気になった方は、ぜひ覗いてみては?
【絵画造形教室 アトリエモモ】
所在地 :宮崎県西都市小野崎1-20
クラス :1クラス最大4名/2時間
対象年齢 :年長さん〜大人
内容 :デッサン、工作、粘土、版画、水彩絵の具、コラージュなど
クラス曜日:曜日ごとにクラス設定あり
キッズクラス(年長さん)
小学生クラス(1年生~6年生)
おとなの美術部(中学生以上)
見学や体験についての詳細は、アトリエモモのSNS等でご確認ください。
▼絵画造形教室 アトリエモモ
住所:宮崎県西都市小野崎1-20
TEL:080-4388-7771
Instagram:@atelier_mm_oo
▼さいとマチナカマルシェ(12/14(日)開催)
住所:西都市生きがい交流広場周辺(西都市妻町1-73)
TEL:0983-32-6242
Instagram:@saito.marche