REPORT特集

古墳文化を全国へ!「古墳でこーふん健康体操」の魅力に迫る

2024.12.17


西都原古墳群を舞台にした地域活性化の新たな取り組み、「古墳でこーふん健康体操」。この体操は、古墳文化の魅力を再発見しながら健康を促進するユニークな試みとして注目されています。

左:児玉尚子さん 右:児玉安浩さん

今回は、「古墳でこーふん健康体操」を企画したNPO法人さいと旗たて会の 児玉安浩 こだまやすひろ さん・ 尚子 なおこ さんにインタビューを行い、その誕生の背景、これまでの活動、そして今後の展望について詳しくお聞きしました。

世代を問わず楽しめる「古墳でこーふん健康体操」の物語をぜひお楽しみください!

「古墳でこーふん健康体操」誕生の背景

「古墳でこーふん健康体操」はどのようにして生まれたのか、そのきっかけとこれまでの活動内容についてご紹介します。
 

古墳文化と健康をつなぐアイデアの誕生

西都原古墳群
「古墳でこーふん健康体操」が生まれたきっかけは、 2018年5月24日に宮崎市の「生目古墳群」、西都市の「西都原古墳群」、新富町の「新田原古墳群」が日本遺産に認定されたタイミングでした。

そこで古墳をテーマに宮崎を盛り上げることができないかと、NPO法人さいと旗たて会の代表である児玉さんに声がかかります。

NPO法人さいと旗たて会について

1999年に発足し、2003年にNPO法人の認証を受けた、宮崎県西都市の地域づくり団体です。「西都市の魅力を広く発信し、長く愛される地域づくり」を目指し、情報の旗を立て続けるような活動を展開しています。その取り組みは、西都市を知り、興味を持つきっかけを多くの人々に提供しています。

古墳をPRして宮崎を盛り上げるため、NPO法人さいと旗たて会が中心となり、「古墳文化の発信」と「健康促進」をテーマに体操が企画されました。

「最初は、古墳をどうPRするか悩みました。大人だけでなく、子どもが楽しめる内容にすれば自然と広がるのではと考えました」と代表の児玉さんは語ります。

体操のテーマソングや振り付けは、地元のアーティストや振付師の協力を得て制作されました。古墳の形や歴史を象徴する動きが取り入れられ、楽しく学べる内容になっています。

これまでの活動内容


2018年の誕生以来、「古墳でこーふん健康体操」は地元のイベントや学校行事で披露され、西都市を中心に少しずつその輪を広げてきました。
 


コロナ禍で活動が制限される中でも、オンライン発信に力を入れ、プロモーションムービーを制作。YouTubeを活用した動画配信など新たな試みを展開しました。

その結果、この体操の魅力は西都市を越えて全国へと広がり、多くの人々に親しまれるようになっていきます。

さらに、小学校や福祉施設にDVDを配布する取り組みを通じて、地域内外で幅広い世代が楽しむきっかけを提供。

「古墳でこーふん健康体操」は、テレビや新聞などのメディアで取り上げられる機会が増え、地域のシンボルとしての存在感がいっそう高まっています。

「古墳でこーふん健康体操」の魅力を深堀り

多くの人に親しまれる「古墳でこーふん健康体操」。その魅力を深堀りしていきます。

キャッチ―な楽曲と独特な振り付け


「古墳でこーふん健康体操」の楽曲と振り付けには、古墳文化の魅力がたっぷりと詰め込まれています。

作詞は 玉利空海 たまりそらみ さん、作曲は 玉利加奈子 たまりかなこ さんが担当。児玉さんが歌詞に盛り込みたいフレーズや曲のイメージを伝えながら制作が進められました。

「2つの候補が上がった中で、よりキャッチーでリズム感のある方を選びました」と児玉さんは当時を振り返ります。

歌詞には「前方後円墳」などのキーワードが散りばめられ、子どもたちが楽しみながら歴史に親しめる内容となっています。楽曲は明るくリズミカルで、子どもたちが自然とエネルギーを感じられる仕上がりに。


振り付けは、振付師・ 浜崎孝浩 はまさきたかひろ さんが手掛けました。前方後円墳をイメージした動きや、健康を意識した運動要素を巧みに取り入れ、楽しさと運動効果を両立。

「最初に振り付けを見た時、古墳をこう表現するのかと驚きました。実際に踊ると意外と汗をかくほど運動量があるんです」と児玉さんもその完成度の高さに感嘆しています。

このように、「古墳でこーふん健康体操」は、地域のプロフェッショナルたちの協力により、幅広い世代が楽しめる体操として誕生しました。

その魅力は、子どもから大人まで多くの人々支持されています。

奈良の小学生からの手紙


「古墳でこーふん健康体操」は、子どもたちの間で瞬く間に大人気となりました。

特に印象的だったのは、奈良市の 都跡 みあと 小学校から届いた感謝の手紙です。「『古墳でこーふん健康体操』を作ってくれてありがとう」という温かい言葉とともに、子どもたちがこの体操をどれだけ楽しんでいるかが伝わってくる内容でした。

YouTubeで動画を見た子どもたちは、休み時間に夢中で踊り始め、やがてクラス全体の一大ブームに。さらにはミニ運動会の準備体操としても採用され、学校中に広がるほどの人気を集めました。

「こんなに元気に楽しんでくれている姿を知って、私たちも本当に励まされました」と児玉さんも感慨深げに語ります。

「古墳でこーふん健康体操」は、宮崎を飛び越え、全国に笑顔と活力を届ける存在へと成長を続けています。

高齢者も楽しめるバージョンも制作


当初は子ども向けに作られた「古墳でこーふん健康体操」ですが、高齢者には難しいという声を受け、スローバージョンも制作されました。

椅子に座ったままでも楽しめるプロモーションビデオを作成し、デイサービスで試した際には「無理なく楽しくできる」と高齢者から好評を得ました。

こうした工夫により、手軽に体を動かせる体操へと進化。現在では、子どもから高齢者までが親しみやすい内容となり、地域の健康づくりにも役立っています。

「古墳でこーふん健康体操」の広がりと今後の展望

宮崎から全国へ広がり続けている「古墳でこーふん健康体操」の今後の展望をお伺いしました。

妻高生が広める古墳体操の輪

「古墳でこーふん健康体操」は、宮崎県立妻高等学校の2年生たちを中心に、地域でさらなる広がりを見せています。

児玉さんがメンターを務める『妻みらい塾(総合的な探究の時間)』の「健康・生活プロジェクト」の一環として制作されたこの動画には、子どもたちの情熱がたっぷりと詰まっています。

西都市内の妻北小学校・妻南小学校・穂北小学校・妻中学校・穂北中学校の子どもたちが協力し、約半年をかけて動画を制作。

地域のマスコットキャラクターも登場し、「古墳でこーふん健康体操」の楽しさが伝わる内容となっています。

地域の未来を担う若者たちの思いと、地域全体の協力で完成したこの動画。「古墳でこーふん健康体操」を通じて、西都市を楽しく元気な街にするという目標に向けて活動が続けられています。

今後の展望



2025年、西都市で「全国古墳サミット」が開催される予定です。このサミットに向けて、さいと旗たて会は現在の取り組みを維持しながら、さらなる発展を目指しています。

「全国の参加者に楽しんでもらえるよう、着実に準備を進めていきたいです」と児玉さんは意気込みを語ります。

このイベントは、全国の自治体や団体が一堂に会し、古墳の魅力や活用事例を発信するだけでなく、保存管理の未来についても共有する重要な機会となります。

西都市発の取り組みがさらに全国へと広がり、古墳文化の魅力が多くの人々に届くことが期待されています。

「全国古墳サミット」がどのように地域を盛り上げ、古墳文化を広げていくのか、今からとても楽しみです。

みんなで「古墳でこーふん健康体操」を踊ってみよう!

最後に「体操を通じて、歴史や地域の魅力を感じてもらえたら嬉しいです。皆さんもぜひ一緒に踊ってみてください!」と熱い想いを語ってくれた児玉さん。

「古墳でこーふん健康体操」は、地域の歴史と文化を楽しく伝える、新しいコミュニケーションの形となっています。

地域の魅力を再発見しながら、笑顔と元気を広げるこの取り組みは、今後さらに注目を集めることでしょう。

この記事を書いた人

まつ

2023.01に宮崎県西都市に移住してきた「まつ」です。

西都市地域おこし協力隊として、移住者目線で西都の魅力を発信しています。