REPORT特集

宮崎県西都市「七福ラーメン」店主インタビュー│先代から引き継いだ味を守り抜く

2026.02.25


宮崎県西都市の「七福ラーメン」は、長年地元で愛され続けてきた老舗ラーメン店です。
今回は店主の飯田浩生(いいだひろお)さんに、これまでの歩みやエピソード、料理へのこだわりについてお話を伺いました。

西都市の七福ラーメン|これまでの歩みと引き継いだ経緯


「七福ラーメン」のこれまでの歩みをご紹介します。

「七福ラーメン」これまでの歩み

七福ラーメンは先代である女将さんが60年以上前に創業したのが始まりです。長年女将さんが厨房に立ち、ご主人が配達をしながらお店を営んできました。

現在の店主である飯田さんが、初めてお店で働き始めたのは高校生だった17歳の時。当時七福ラーメンは、二人三脚でお店を営んでいたご主人が亡くなり、人手が足りず悩んでいました。

飯田さんの実家は七福ラーメンのすぐそば。先代と両親が知り合いだった縁もあり、「週末だけでも手伝ってくれないか」と声がかかり、アルバイトとして働き始めました。

「七福ラーメン」を引き継いだ経緯

飯田さんは高校を卒業後も七福ラーメンで働いていましたが、一度は外の世界を覗いてみたいと1年半ほどお店を離れます。

しかし、次第に七福ラーメンの味を引き継ぎたいとの想いが強くなり、先代にあらためてお店で働かせてほしいと願い出ました。そこから数年をかけて、ラーメンのイロハを学んだ飯田さんは、先代の高齢もあり正式にお店を引き継ぐことになります。

先代から託されたのは、「このお店の味を守ってほしい」「七福ラーメンを潰さないでほしい」との言葉。飯田さんはこの言葉を大切にし、今でもスープの味やメニューに手を加えず、七福ラーメンの味を守り続けています。

七福ラーメン店主インタビュー|苦労と喜び、そしてこれから


七福ラーメンの店主である飯田さんに、現在に至るまでの苦労や喜び、そして今後の展望についてお話を伺いました。

お店を続けていくなかで大変だったこと

20代半ばからお店を引き継ぐことになったのですが、当初は「七福ラーメン」の看板の重さに悩まされました。

長年地元の方々に愛され続けてきたお店なので、多くの常連さんが訪れてくれます。料理はどれだけレシピや調理法を守っても、作り手が変わると味が変化してしまいます。スープや調理法は一切手を加えていないのですが、「二代目になって味が変わった」という声に悩んだ時期もありました。

私もお店を継いだばかりで自信を持てなかった時期で、試行錯誤しながら「七福ラーメン」の味を追い求めていました。スープは先代が長年かけて辿り着いた味です。自分がイチから作り上げた味ではないからこそ、同じ味に辿り着く難しさもありました。

お店を続けてきて良かったこと


やはり自分が作ったラーメンを「おいしい」と言ってもらえる瞬間は、何にも代えがたい喜びですね。

それから、先代の頃から通ってくださるお客様には「よくお店を継いでくれた」「ここがなくなったら寂しい」と、何度も声を掛けていただきました。自分がお店を引き継いで良かったと実感する瞬間でした。先代が長年守ってきた味やお客様との繋がりを、ちゃんと守り続けられていると感じられるのは、大きな喜びです。

先代の頃からの常連さんの中には、自分より長年お店の味に親しんでこられた方もいらっしゃいます。そういった方々に「おいしい」「立ち振る舞いが板についてきたね」と声をかけられると、認めてもらえたようなうれしさもあります。

今後の展望

先代から受け継いだこの店を、これからも守り続けていきたいですね。

レシピはもちろん、メニューも当時から変えることなく、今日まで続けてきました。「このお店の味を守ってほしい」との先代の言葉を大切に、これからも「七福ラーメン」の味をお客様に届けていきたいですね。

七福ラーメンのこだわり


七福ラーメンのスープは、コクが深くすっきりとしたとんこつベースの味が特徴。豚のゲンコツを大釜で一週間じっくり炊き込むことで、しっかりと旨味を抽出しコクのある味わいを生み出します。ほのかに香るニンニクも、スープのアクセントに。大人から子どもまで幅広い世代に親しまれており、懐かしさを感じされる味わいです。


麺は中太麺を使用。トッピングはネギともやし、そしてチャーシュー。ラーメンにはセットで沢庵がついてくるのも、昔から変わらない七福ラーメンのこだわりです。


チャーシューは前日から炊き込んだものを、一晩寝かせてじっくり味を染み込ませます。驚くのがチャーシューの厚さ。「先代の切り方を変えていない」と語る分厚いチャーシューは、ボリュームがありながら口の中でほろりと崩れる絶妙な食感。手間を惜しまない店主のこだわりが窺えます。


ラーメンと一緒にぜひ召し上がってもらいたいのが、おにぎり。注文を受けてから一つひとつ丁寧に握られたおにぎりは、手製ならではのふんわりとした仕上がり。「米の間に空気を入れるように握るのがコツ」で、ほどよい塩加減に食べていて思わず笑みがこぼれます。


店内は2人掛けと4人掛けのテーブル席がそれぞれ1つ。カウンターは3席あり、大人3人が座れる座敷には、ベビーチェアも用意されています。

地元で愛され続ける一杯をぜひ

長年地元で親しまれてきた味を大切に守り続ける飯田さん。

インタビューで語られる言葉の端々からは、先代から引き継いだお店の味を守りたいという強い想いと、おいしい一杯を作り続けたいという熱いこだわりが伝わってきました。

西都で長年愛されてきた「七福ラーメン」の味を、ぜひ一度ご賞味ください。

この記事を書いた人

ゆるなび編集部

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